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有限責任事業組合熊本防災災害まちづくり機構及び谷陽一郎氏に対し、当法人が提起した差止請求訴訟について判決が言い渡され、確定しました。

   塗料の販売及び製品研究開発事業、各種防災まちづくり及び関連イベント事業、神社仏閣、仏像、文化財の維持管理に関する事業等を事業内容と称している有限責任事業組合熊本防災災害まちづくり機構(熊本県山鹿市。以下「組合」といいます。)及び組合の代表者と称して活動している谷陽一郎氏(以下「谷氏」といいます。)が消費者との間で締結している「ありえん代理店」契約に関し消費者契約法に照らし不当と思われる条項が存在すること、同契約及び家系図の作成契約の勧誘に関し、霊感その他合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、消費者等の生命、身体、財産その他について、不安をあおるなどして勧誘していることが、当法人の調査で明らかになりました。

   そこで、当法人としては、このままでは、消費者被害が生じる具体的な危険が差し迫っていると判断し、組合及び谷氏に対し、消費者契約法41条1項による事前請求書を送付したうえで、令和5年12月26日両名に対する差止請求訴訟を熊本地方裁判所に提起しました。

 その後、同裁判所における審理を経て、令和7年12月5日、同裁判所より判決が言い渡されました。

【判決文】

(主文)

1 被告らは、消費者との間で、被告らの事業に関する代理店契約を締結するに際し、下記の契約条項を内容とする意思表示を行ってはならない。

  消費者が契約解除及び除名となった場合に、消費者が被告らに対して支払った権利金を返還しない条項

2 被告らは、前項記載の契約条項が記載された契約書ひな型が印刷された契約用紙を破棄せよ。

3 被告らは、消費者に対し、被告らの事業に関する代理店契約の締結について勧誘する際に、下記の勧誘行為をしてはならない。

  当該消費者に対し、当該消費者がそのままでは先祖の因縁を断ち切ることができないとの不安をあおり、又はそのような不安を抱いていることに乗じて、先祖の因縁を断ち切るためには、当該代理店契約を締結し権利金を被告らに支払うことが必要不可欠である旨を告げる勧誘

4 原告のその余の請求をいずれも棄却する。

5 訴訟費用は、これを2分し、その1を被告らの負担とし、その余を原告の負担とする。

 

その後、控訴期限である令和7年12月26日までに双方から控訴はなく、確定しました。

【解説】

   本件は、消費者に対し利益を強調して権利金を支払わせるだけでなく、先祖の因縁をあおって権利金の支払いを決断させるという特色があり、いわゆる霊感商法の一種でもあるともいえます。

   判決は、当法人の請求をほぼ全部認めた内容で、実質的に全面勝訴と言える内容であり、特に消費者契約法4条3項8号の霊感その他合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、消費者等の生命、身体、財産その他について、不安をあおるなどして勧誘する行為をなすおそれがあるとして勧誘に対する差止を認めた点で、画期的な判決であるといえます。

251205判決書(くまもと→熊本防災雑賀まちづくり機構外1).pdf

【その後の経緯】

 当法人は、判決によって組合及び谷氏が当該条項による意思表示をしてはならず、また、当該勧誘行為をしてはならないとされたことから、組合及び谷氏に対して、当該条項が記載された契約書ひな形を破棄することなどを求める文書を送付しました。

260109通知書(機構).pdf

260109通知書(谷氏).pdf

2026-01-15

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