活動状況

リゾート地の管理などの業務を営んでいる株式会社AプラスBリゾートに対する申入れを終了しました。

 リゾート地の管理などの業務を営んでいる株式会社AプラスBリゾート(熊本県阿蘇郡南阿蘇村,以下「同社」といいます。)の水道使用契約条項,温泉給湯管理契約条項(戸建て,マンション)には,戸建て別荘の所有者,マンションの所有者に水道の使用ないし温泉給湯に関して債務不履行があった場合には損害賠償請求とともに水道に関して1万円,温泉給湯に関して10万円を同社が徴収できる規定(以下両者を合わせて「違約懈怠金条項」といいます。)

 当法人としては,違約懈怠金条項は,消費者契約法10条に照らし問題があると考え,下記の内容で令和7年5月12日付申入書兼要請書において同社に対し申入れ及び要請を行いました。

第1 申入れ事項

1 申入れの趣旨

「リゾートマンション阿蘇Ⅰ」水道使用契約条項

第38条(違反処分)

1 次の各号の一に該当する場合は給水を停止し,かつその者は損害賠償金1万円違約懈怠金として支払わなければならない。

⑴ 量水器又は水管等に加工し,その他不正の方法で給水を使用した場合。

⑵ 料金標準要件につき,虚偽の届出をなし,又は故なく届出を怠ったとき。

⑶ 乙の許可なく用途外に使用し又は販売しあるいは他人に分与したとき。

⑷ 許可なく給排水設備の移動,改造,増設をしたとき。

⑸ ゆえなく消火栓を開き,又は無届出消火栓の演習を行い,あるいは封かんを  破棄したとき。

⑹ 給水の停止中に推薦及び制水弁を開栓し,又は封かんを破棄したとき。

⑺ 正当な理由なく係員の調査を拒み,又は職務の執行を妨げたとき。

⑻ 納付しなければならない料金又は工事費を完納しないとき。

⑼ 前各号のほか,この規定に違反したとき。

 

「リゾートマンション阿蘇Ⅰ」温泉給湯管理契約条項

第25条(違反処分)

1 次の各号に該当する行為があった場合は,給湯を停止し,かつその者は損害賠償義務を負うものとともに,金10万円の違約懈怠金を支払わなければならない

(a)受湯施設及び給湯施設に加工し,その他不正な方法で温泉を受湯したとき。

(b)料金標準要件(建築用途及び浴槽容量等)につき虚偽の届出をなし,又は故なく届出を怠ったとき。

(c)乙の許可なく用途外に受湯し,又は販売し,又は他人に貸与及び譲渡分与したとき。

(d)許可なく温泉施設の移動・改造及び増設したとき。

(e)正当な理由なく,係員の調査を拒み又は職務の遂行を妨げたとき。

(f)前各号のほか,本規定の各条項に違反したとき。

2 (略)

3 (略)

4  (略)

 

「ラ・スパリア南阿蘇」水道使用契約条項

第41条(違反処分)

1 次の各号の一に該当する場合は給水を停止し,かつその者は損害賠償金1万円違約懈怠金として支払わなければならない。

⑴ 量水器又は水管等に加工し,その他不正の方法で給水を使用した場合。

⑵ 料金標準要件につき,虚偽の届出をなし,又は故なく届出を怠ったとき。

⑶ 乙の許可なく用途外に使用し又は販売しあるいは他人に分与したとき。

⑷ 許可なく給排水設備の移動,改造,増設をしたとき。

⑸ ゆえなく消火栓を開き,又は無届出消火栓の演習を行い,あるいは封かんを  破棄したとき。

⑹ 給水の停止中に推薦及び制水弁を開栓し,又は封かんを破棄したとき。

⑺ 正当な理由なく係員の調査を拒み,又は職務の執行を妨げたとき。

⑻ 納付しなければならない料金又は工事費を完納しないとき。

⑼ 前各号のほか,この規定に違反したとき。

 

「ラ・スパリア南阿蘇」温泉給湯管理契約条項

第33条(違反処分)

1 次の各号に該当する行為があった場合は,給湯を停止し,かつその者は損害賠償義務を負うものとともに,金10万円の違約懈怠金を支払わなければならない

(a)受湯施設及び給湯施設に加工し,その他不正な方法で温泉を受湯したとき。

(b)料金標準要件(建築用途及び浴槽容量等)につき虚偽の届出をなし,又は故なく届出を怠ったとき。

(c)乙の許可なく用途外に受湯し,又は販売し,又は他人に貸与及び譲渡分与したとき。

(d)許可なく温泉施設の移動・改造及び増設したとき。

(e)正当な理由なく,係員の調査を拒み又は職務の遂行を妨げたとき。

(f)前各号のほか,本規定の各条項に違反したとき。

2 (略)

3 (略)

4 (略)

 

2⑴ 「リゾートマンション阿蘇Ⅰ」水道使用契約条項第38条中「金1万円」及び「違約懈怠金」を削除してください。

 ⑵ 「リゾートマンション阿蘇Ⅰ」温泉給湯管理契約条項第25条第1項中「ものとともに,金10万円の違約懈怠金を支払わなければならない」を削除してください。

3⑴ 「ラ・スパリア南阿蘇」水道使用契約条項第41条中「金1万円」及び「違約懈怠金」を削除してください。

 ⑵ 「リゾートマンション阿蘇Ⅰ」温泉給湯管理契約条項第33条第1項中「ものとともに,金10万円の違約懈怠金を支払わなければならない」を削除してください。

 

第2 要請事項

   要請の趣旨

 「リゾートマンション阿蘇」及び「ラ・スパリア南阿蘇」いずれについても,違約懈怠金(水道)1万円,違約懈怠金(温泉)10万円について,利用者に請求することをしないでください。また,すでに利用者から徴収している場合には,これを利用者に返金するよう求めます。

 当法人は上記の申入書兼要請書において同年6月7日までの回答をお願いしていましたが,同社から回答はありませんでした。

 

(経緯)

・令和7年5月12日付で当法人より「申入書兼要請書」を同社代理人に送付

・同社からは回答なし。

 

(申入れに至った経緯)

 平成28年熊本地震によって被災した同社が管理するリゾート地の管理契約に関する情報提供があり,同社に対して管理契約上の条項についてお問い合わせをし,同社と協議を重ねた結果,同社は本件違約懈怠金条項の一部を含む条項について改定することを表明したことから,当法人は同社に対するお問い合わせを終了し,令和元年5月ころ,当法人のウェブサイトにお問い合わせとその結果について公表しました。

 しかし,令和3年5月ころ,同社がマンションないし戸建てのオーナーに対して,違約懈怠金条項に基づき違約懈怠金を請求しており,一部については民事訴訟を提起しているという情報提供があり,当法人より同社にお問い合わせをしました。同社からは,上記の民事訴訟における裁判所の判断に従うことにするが,違約懈怠金条項を見直す予定はないなどの回答がありました。

 当法人は上記のウェブサイト記事は同社が一旦改善を約束したにもかかわらず,違約懈怠金条項に基づき違約懈怠金を請求しており,内容が事実に反することになると判断したことから上記の記事を削除し,同社に対するお問い合わせを継続しました。

 同社からは、令和6年4月22日付「ご連絡」にて、マンション区分所有者との間の訴訟における熊本地方裁判所の確定判決で違約懈怠金条項に基づいて請求が認められたこと、及び分譲所有者との訴訟では違約懈怠金条項の有効性自体については判断がされていないことから違約懈怠金条項は法的に有効であると考えている旨の回答がありました。

 同社は,令和6年7月24日付ご連絡において,同社が令和6年8月末をもってリゾート地管理等の事業を停止することになったとの連絡をし,それ以降は同社からの連絡はありませんでした。

 当法人としては,一旦改善を約束したにもかかわらず,違約懈怠金条項に基づいて違約懈怠金を請求していたこと,違約懈怠金条項には消費者契約法10条に照らし,不当な条項であると考え,上記の申入れ及び要請をしました。

 同社に対しては当法人より差止請求訴訟の提起も検討しましたが,同社が後述の改定を約束した後同社との間で契約を更改したり貴社との間で新規に契約をした人が存在するという情報はなく,同社がリゾート地の管理などの業務からの撤退を表明するなど今後新たな消費者被害が生じる可能性が極めて高いとまではいえないこと等から差止請求訴訟の提起は見合わせ,一旦申入れ及び要請活動を終了することにしました。

以 上

2026-02-04

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